自己破産するとどうなる?60代男性が語る信用情報のリアルと今できる備え
1. はじめに:60代の“お金の失敗”は、人生に響く
60代といえば、会社勤めを終えた方も多く、年金生活や自営業、アルバイトでの生活に移行している方も少なくありません。そんな中で、「うっかり借りすぎて返せなくなってしまった」という話を耳にすることがあります。実は私自身も、60歳を過ぎてからある事業のために借金をし、その後の返済に苦しんだ経験があります。
今回は「自己破産」と「信用情報(いわゆるブラックリスト)」について、実体験も交えながらわかりやすくご紹介します。60代だからこそ知っておきたい知識をしっかりと押さえ、再出発への一歩を踏み出していただければと思います。
2. 自己破産とは?基本の仕組みをおさらい

「自己破産」と聞くと、とても重たい言葉のように感じる方も多いでしょう。ですが、法的には「債務の返済ができないときに、裁判所の判断により債務を免除してもらう手続き」です。
自己破産の主な特徴:
- 裁判所に申し立てる必要がある
- 財産(家や車など)は基本的に処分される
- 借金の返済義務が免除される
私も一時期は、この制度を本気で検討しました。「破産」という言葉のイメージより、人生の立て直しの制度だと理解すると、少し気が楽になります。
自己破産の手続きの流れ:
ステップ | 内容 |
---|---|
1 | 弁護士に相談・委任 |
2 | 裁判所へ申立書類の提出 |
3 | 破産手続き開始決定 |
4 | 債権者集会・免責審尋 |
5 | 免責決定(借金の免除) |
このように、いくつかの段階を経て「免責=借金の帳消し」が認められる仕組みになっています。
3. 信用情報機関とは?その役割を知ろう
キャッシングやクレジットカード、ローンなどの契約をすると、必ず信用情報機関に情報が記録されます。これは私たちのお金の履歴書のようなもので、借り入れの際には必ず確認されます。
主な信用情報機関:
機関名 | 主な役割 |
---|---|
CIC | クレジットカード中心の情報管理 |
JICC(日本信用情報機構) | 消費者金融・キャッシング中心 |
全国銀行個人信用情報センター(KSC) | 銀行系ローンの信用情報 |
私がローンを申し込んだときも、必ずこれらの機関に照会が入りました。たとえ年齢を重ねていても、審査には関係なく信用情報はチェックされます。
信用情報は、個人でも確認できます。私はCICで情報開示を依頼し、自分の信用情報にどんな内容が記載されているのかを確認したことがあります。スマートフォンやパソコンから簡単に申請でき、500円ほどの手数料で取得可能です。
4. 「ブラックリストに載る」とはどういうことか?

自己破産や支払いの延滞をすると、「ブラックリストに載る」とよく言われますが、正確には「信用情報に事故情報として記録される」ということです。
こんな情報が記録されます:
- 返済の延滞履歴
- 強制解約や債権回収履歴
- 自己破産や個人再生の情報
これらの情報は金融機関にとっては重大な判断材料ですので、記録があるだけで新しい借り入れが難しくなります。私はある時期、携帯電話の分割購入すらできなかったことがありました。家電量販店での端末契約時に審査が通らず、恥ずかしい思いをした記憶があります。
5. 自己破産の情報はいつまで残る?
では、一度ブラックリスト入りしてしまったら、もうお金を借りることはできないのか?というと、そんなことはありません。
信用情報の保持期間(目安):
事故情報の内容 | 保持期間(年) |
---|---|
返済延滞 | 約5年 |
自己破産 | 約5〜10年 |
任意整理・個人再生 | 約5〜7年 |
つまり時間が経てば、信用情報から削除されます。私の知人も、7年後に再びクレジットカードを作れるようになった例があります。
また、自分の情報が削除されたかどうかは、先ほど紹介した信用情報開示で確認できます。年に1回程度、確認しておくことをおすすめします。
6. ブラック状態でも生活はできる?
ブラックリストに載ると、何もかもが終わり……というわけではありません。現金払い中心の生活であれば、大きな問題はありません。
ただし、以下の点では制限を受けます:
- クレジットカードが使えない
- 携帯電話の分割払いが不可
- ローンや住宅購入が難しい
一方で、自己破産後でも使えるプリペイドカードやデビットカードも存在します。私は現在、楽天銀行のデビットカードを利用していますが、支払いの不便はあまり感じていません。
選択肢がまったくないわけではなく、「使えるものを上手に使う」意識があれば、日常生活に支障は出にくいのです。
7. なぜ信用情報が重要なのか?
なぜ信用情報がこれほどまでに重要視されるのか、それは「お金を貸す側のリスク管理」のためです。
金融機関が審査で見るポイント:
- 年収や職業の安定性
- 他社からの借入状況
- 返済履歴や延滞の有無
私のような60代でも、定年後の年金収入や自営業の継続性などがチェックされます。収入が少ないことよりも、信用情報に事故がないかが特に重視されます。
「借りられるかどうか」は、もはや年齢だけでは語れません。信用情報=信頼の証と考えたほうがいいでしょう。
8. 60代でもできる、お金のリスタート法
自己破産や債務整理を経験したからといって、人生が終わるわけではありません。
以下の方法で立て直しが可能です:
- デビットカードや口座振替で現金管理
- 家計簿アプリで支出を見える化
- 年金や副業収入を活かした無理のない予算管理
- 公的支援(市区町村の生活相談窓口やNPO)を活用
私自身、クラウドソーシングで文章を書く副業を始めたことがきっかけで、生活に余裕が生まれました。今ではその収入が、月に1〜2万円の助けになっています。さらに、地域の「高齢者相談窓口」でアドバイスを受けたことも、自分の金銭感覚を見直すきっかけになりました。
9. ブラックリスト後でも使えるおすすめサービス
ここでは、自己破産後でも利用できる便利なサービスをご紹介します。
楽天銀行デビットカード(JCB)
- 年会費無料
- 楽天ポイントも貯まる
- 審査不要ですぐに使える
メリット:カード利用明細がすぐ見られて、支出管理がしやすい デメリット:クレジットカードのような一時的な立て替えはできない
私は買い物も光熱費もこのカードに一本化し、「お金の見える化」が大きな安心感につながっています。
ほかにも「au PAY プリペイドカード」や「Visa LINE Pay」などもあり、選択肢は意外と豊富です。
10. まとめ:自己破産は“終わり”じゃない、“再出発”のスタート
60代という年齢は、確かにリカバリーが難しくなる場面も多いです。ですが、自己破産は人生を立て直すための制度。ブラックリストに載ることもまた、失敗の証ではなく、次に生かすためのデータだと考えてみてください。
私自身も経験者として断言できます。「立ち直る力」は、年齢とは関係ありません。今ある現実を受け入れて、少しずつでも再出発の準備を始めていきましょう。
どうか、この記事が「よし、自分もやり直せるかもしれない」と思うきっかけになれば幸いです。小さな一歩でも、踏み出してみることからすべてが始まります。

