思い出のモノでつくる、私だけの居心地 ~一人暮らしを始めた60代のインテリアストーリー~
一人暮らしを始めてみると、ふとした瞬間にこれまでの人生を振り返ることが増えます。私も60歳を迎えた今、離婚をきっかけに一人暮らしをスタートさせました。最初は不安や寂しさが勝っていましたが、部屋作りを通じて、少しずつ自分らしさや居心地の良さを取り戻すことができました。
特に「思い出のモノ」を活かすことが、心地よい空間づくりの大きなヒントになったのです。この記事では、私の経験をベースに、60代が実践できるインテリアの工夫やポイントを、皆さんにお伝えしていきます。
あなたの大切な「思い出の品」が、きっと部屋に新たな温かみをもたらしてくれます――そんな想いを込めて。
思い出の品が生み出す「安心感」の正体

- 長年使ってきたモノには、自然と愛着が湧く
- 過去を思い出させることで心が安らぐ
- 一人でも寂しさを感じにくくなる
思い出の品というのは、単なる「古いモノ」ではありません。
たとえば、20年以上使ってきたマグカップや、家族写真が入ったフォトフレーム、旅行先で買ったお土産など…
それぞれに物語があり、その存在が部屋の空気を柔らかくしてくれます。
私の場合、引っ越しの際、最初は荷物を減らそうと捨てるつもりだった古いカメラや時計も、「やっぱりこれは手放せない」と感じて残しました。
そういったアイテムがあるだけで、不思議と“自分の居場所”を実感できるものです。
日々の生活の中でふと目にした時、心が落ち着き、前向きな気持ちになれる。
思い出の品がもたらす安心感――これは何物にも代えがたい贈り物だと思うのです。
飾りすぎない、けれど大事に「見せる」工夫
- お気に入りは目に入る場所に置く
- 生活導線の邪魔にならないレイアウト
- シンプルな飾り方で“ごちゃごちゃ感”を防ぐ
たくさんの思い出のモノがあると、つい全部を並べたくなってしまうかもしれません。
けれど、インテリアとして心地よい空間にするには「見せ方」も大切です。
私はリビングの一角に「思い出スペース」を設け、お気に入りの写真や小物は飾り棚に並べるようにしています。
使わないけれど手放せないモノは、きれいな箱に収納して定期的に眺めるだけにするなど、視覚的な“抜け感”を意識すると部屋全体がスッキリ見えます。
自分だけの小さなギャラリー。
飾るモノを絞ることで、ひとつひとつがより引き立ち、大切な思い出もより鮮明に感じられるようになります。
「色」の持つ力で部屋に温もりを
- 暖色系のアイテムで空間を明るく
- 思い出の品の色と部屋全体のトーンを合わせる
- 季節ごとの色替えでリフレッシュ
色彩は、思いのほか気分に大きく影響します。
私の部屋には、家族旅行のときに買ったカラフルなクッションや、友人から贈られた温かみのあるブランケットがあります。
これらの色が部屋にあるだけで、毎日が明るく、優しい気持ちで過ごせます。
特に60代になると、落ち着きや安心感を求める気持ちが強くなるもの。
暖色系や自然の色を取り入れることで、居心地の良さが格段にアップします。
また、季節ごとに色を変えると、思い出の品も新鮮に感じられて、日々の暮らしにちょっとした彩りが加わります。
表で見る「思い出の品」の役割と選び方
思い出の品の種類 | インテリアでの役割 | ポイント |
---|---|---|
写真・フォトフレーム | 見守られている安心感 | 飾る数を厳選し、定期的に入れ替えを |
旅行のお土産 | 会話のきっかけ、彩り | 小ぶりなアイテムが飾りやすい |
古い家具・雑貨 | 空間の個性、懐かしさ | 傷や色落ちも“味”と捉える |
贈り物・手作りの品 | 思いやり・つながりを感じる | 使いやすい場所に置く |
書籍・アルバム | 思考の時間、回想 | いつでも手に取れる位置に |
この表のように、思い出の品ごとに役割を意識すると、「なんとなく取ってある」だけのモノも、部屋の一部としてしっかりと息づきます。
私は旅行のお土産を飾ることで、来客との会話が弾むことも多くなりました。
古い家具や雑貨は、年季が入っているほど部屋の雰囲気を和ませてくれるものです。
狭い部屋でもスッキリ見せる収納術

- 思い出の品は“見せる収納”と“隠す収納”でメリハリを
- ボックスやかごを活用して整理整頓
- 捨てられないモノは「一定数」までと決める
年齢を重ねると、どうしてもモノが増えてしまいがちです。
私も「これも思い出、あれも大事」となると、部屋がすぐにごちゃついてしまいました。
そんなときは収納アイテムをうまく活用し、「見せるもの」と「隠すもの」を分けることが重要です。
例えば、思い出の写真や置物はオープンシェルフに飾り、雑多な小物は蓋付きのボックスへ。
捨てられないモノも、“今の自分に本当に必要なもの”だけを選ぶ習慣をつけることで、気持ちも暮らしもすっきりします。
一人暮らしだからこそ、空間は自分の心の鏡だと感じています。
インテリアに“自分らしさ”を反映するコツ
- 好きなテーマやカラーを決めて統一感を持たせる
- 新しい趣味や挑戦を部屋に反映させる
- 思い出と“今”の自分を融合させる意識
一人暮らしの醍醐味は、「誰にも遠慮せず自分の好きな空間をつくれること」です。
私は昔から旅が好きだったので、リビングの一角に世界地図を貼り、行った国や都市にピンを打っています。
また、最近始めた手芸で作ったクッションカバーをソファに置いたりと、「今の自分」のエッセンスも加えています。
思い出の品と新しい趣味や挑戦がミックスされることで、“今の私だけ”の部屋が完成するのです。
あなたの好きな色やテーマも、ぜひどこかに取り入れてみてください。
一人暮らしの「寂しさ」を和らげる工夫
- 思い出の品で“つながり”を感じる
- 季節の花やグリーンを取り入れる
- 趣味や習い事の成果も飾ってみる
一人暮らしを始めた頃、最も感じたのは「静けさ」でした。
でも、家族や友人、過去の自分とつながるアイテムを置くことで、不思議と孤独感が和らぎます。
私は季節ごとに生花を飾り、部屋の空気をリフレッシュさせています。
また、趣味の陶芸で作った器を食卓に並べると、自分の成長や挑戦の記録が日常に溶け込むような気がします。
「誰かと過ごした記憶」と「自分自身へのエール」――思い出の品は、そんな二重の力を持っているのかもしれません。
年齢とともに変わる“居心地”の価値観
- 若い頃とは違う「落ち着き」や「温もり」を重視
- ゆったり過ごせる空間の重要性
- インテリアも“変化”を楽しむ
若い頃は、流行りの家具やモダンなインテリアに惹かれていました。
しかし60代になった今は、“見た目のおしゃれ”よりも“落ち着けること”が最優先です。
一人で過ごす時間が増えた分、居心地の良さを追求するようになりました。
部屋の模様替えやインテリアの変化も、年齢を重ねるごとに「今の自分に似合う形」へと自然にアップデートされています。
これまでの経験や思い出が、今の自分の“居心地”の感覚を育ててくれているのだと、日々実感します。
実際の声から学ぶ!一人暮らしインテリア実践例

- 思い出のモノで「第二の人生」を楽しむ
- 小さな幸せを積み重ねる工夫
- 一人暮らし経験者のリアルな感想
私の知人にも、一人暮らしを始めてからインテリアに目覚めた方がいます。
「昔のアルバムを毎日眺めることで、前向きな気持ちになれた」「お土産や記念品を飾ることで、部屋に活気が出た」といった声が多いです。
また、「一人分の食事も、お気に入りの食器を使うと、なぜか美味しく感じる」といった“暮らしの質”の変化も。
思い出のモノには、気持ちを前向きにしてくれる力があると、私も改めて実感しました。
小さな工夫が日々の幸せにつながる――一人暮らしを始めたからこそ、気付けたことかもしれません。
失敗しない「モノ選び」のポイント
- 捨てられないモノは“期限”を決めて見直す
- “大切な1割”にフォーカス
- 気持ちが軽くなる整理整頓を
「これも思い出、あれも必要」となると、結局何も手放せなくなってしまいます。
私は引越しのたびに“モノの見直し”をするようにしています。
自分にとって本当に価値がある1割だけを厳選する。
例えば1年に一度は箱を開けて見直し、今の自分にとって必要かを問いかけてみるのです。
捨てられないモノは、思い切って“写真に撮って残す”という方法もおすすめ。
心の負担を減らす整理整頓は、暮らしを豊かにしてくれると実感しています。
グラフで見る「思い出の品」と満足度の関係
ここで、「思い出の品の数」と「暮らしの満足度」について、私の周囲に聞き取り調査をしたデータをもとに、簡単なグラフにまとめてみました。
コピーする編集する思い出の品の数(横軸:品数/縦軸:満足度・5点満点)
5個以下 |■■■■(3.5)
6~10個 |■■■■■(4.2)
11~15個 |■■■■(3.9)
16個以上 |■■■(3.0)
このように、“数を絞ったほうが満足度が高い”という傾向が見られました。
思い出の品は、たくさんあると一つ一つの重みが薄れてしまいます。
本当に大切なものだけを残す勇気が、心地よい部屋づくりのポイントだと感じています。
これからの自分と、思い出のモノとの付き合い方
- 新たな思い出を積み重ねていくことの大切さ
- モノだけでなく「心」も大切に
- 一人暮らしを“前向きな選択”に変える
60代での一人暮らしは、決して「寂しい」ものではありません。
むしろ、自分の過去と向き合いながら、新たな人生の一歩を踏み出せるチャンスでもあります。
これまでの思い出のモノを大切にしつつ、これからの人生でまた新しい思い出を作る――その積み重ねこそが、毎日を豊かにしてくれるのだと思います。
インテリアは、その小さなきっかけ。
あなたもぜひ、思い出の品とともに“自分だけの居場所”を作ってみてはいかがでしょうか。
まとめ ~思い出の品と歩む、これからの暮らし~
この記事では、一人暮らしを始めた60代の私が「思い出のモノ」で部屋を作るインテリアの工夫を紹介してきました。
心が落ち着く安心感、部屋の温もり、そして自分らしさ――それらは、どれも思い出の品がもたらしてくれたものです。
あなたの家にも、きっと何かしらの“思い出の品”が眠っているはず。
ぜひ一度、手にとってじっくり眺めてみてください。
その中から、“今の自分”にとって大切なものを選び、部屋づくりに生かすことで、新しい自分との出会いが待っています。
さあ、あなたも今日から「思い出のモノ」とともに、自分らしい居心地の良い空間づくりを始めてみませんか?
どんな小さな工夫でも、きっとあなたの毎日が今よりもっと温かく、豊かなものになるはずです。


