デジタル適応力が変える、これからの高齢者ライフ

シニア世代の皆さん、「最近の暮らし、どこか物足りない」「なんとなく孤独を感じる」…そんな気持ちになったことはありませんか?
私自身も還暦を迎えた頃、「昔に比べて、人と連絡を取るのも億劫になったな」と思う瞬間が増えていました。
しかし、今やスマートフォンやパソコンは、単なる道具ではありません。
デジタルを使いこなす力――“デジタル適応力”が、私たち高齢者の毎日に大きな変化をもたらしているのです。
今回は「デジタル適応力」がどれほどシニアの生活を豊かにし、安心につなげてくれるのか、実体験やデータを交えながら、一緒に考えていきたいと思います。
「私には無理かも」と思う方も、まずは一歩踏み出してみませんか?
デジタル適応力とは何か?高齢者にとっての“生きるチカラ”
- デジタル適応力は、日常生活の“便利”を増やす
- 孤独感や不安の軽減につながる
- 社会との接点を保つための必須スキル
たとえば、私の知人の70代男性は、スマホを持ってはいたものの、使うのは電話とメールだけ。
ある日、孫とLINEのビデオ通話を覚えたことで、「会えない時間もまるで一緒にいるみたい」と感動していました。
デジタル適応力は、難しい技術の話ではありません。
“ちょっとだけ新しいことに挑戦してみる”
これだけで、日常の景色が大きく変わります。
社会との接点を持つ――それが、これからの高齢者の“生きるチカラ”です。
健康・資産・人間関係…「デジタル力」で差が出る現実

- 健康情報へのアクセスが容易になる
- 資産管理や買い物もオンラインで簡単に
- 孤立防止や趣味の広がりにも直結
私たちの生活を支えている「健康」「お金」「人とのつながり」。
これらすべてに、デジタルを活用することで差が生まれていると感じます。
たとえば病院の予約。
今や多くのクリニックがネット予約に対応し、「待ち時間が減った」「通院がラクになった」と感じる人も増えました。
また、ネットバンキングやキャッシュレス決済も、操作に慣れてしまえば「財布を持ち歩かずに済む」「ATMに並ぶ手間が省ける」など、想像以上の利便性が広がっています。
スマートフォンが“暮らしの窓”になる
- 必要な情報をすぐに検索できる
- 災害時の安否確認やニュースもスムーズ
- 写真や動画で「今」をシェアできる
スマートフォンを“暮らしの窓”にしている60代・70代の友人は少なくありません。
私は最近、スマホで料理レシピを検索しながら、新しい料理に挑戦することが増えました。
また、地震や台風の際も、スマホで自治体の情報や家族の安否をいち早く確認できる安心感は、何ものにも代えがたいです。
操作に迷う時は、YouTubeなどで「使い方動画」を探せば、自分のペースで繰り返し学べる。
写真を撮って家族や友人と共有する楽しみも、若い頃にはなかった“新しい交流”の形ですよね。
パソコン活用で「知の世界」が広がる
- 興味のある情報や趣味が深掘りできる
- オンライン講座やサークルにも参加可能
- 日記や家計簿など“記録”の幅が広がる
パソコンは「文字が小さい」「操作が難しそう」と敬遠されがちですが、一度慣れてしまえば、
本やテレビにはない“広い世界”が待っています。
私は退職後、パソコンで文章を書いたり、昔の写真を整理したりするのが趣味になりました。
ある友人は、パソコンでオンライン英会話に挑戦中。「脳トレになるし、友だちも増えた」と笑顔で話していました。
年齢に関係なく、新しい知識や仲間に出会えるのが、デジタルの魅力です。
「情報弱者」にならないための工夫
- 周囲と情報格差が生まれる危険性
- デジタルを「怖い」と感じる気持ちも自然
- 小さな一歩から始めることが大切
【表:高齢者のデジタル活用実態】
年齢層 | スマホ利用率 | SNS利用率 | ネットバンキング利用率 |
---|---|---|---|
60〜64歳 | 87% | 51% | 40% |
65〜69歳 | 80% | 44% | 32% |
70歳以上 | 62% | 29% | 18% |
(※総務省2024年「情報通信白書」等より一部編集)
「自分だけ情報がわからずに取り残された…」という話もよく耳にします。
ですが、“デジタルに苦手意識があるのはあなただけではありません”。
私自身も最初は、スマホやパソコンの画面を前に「もう無理かな」と諦めかけていた時期がありました。
大事なのは、“できること”から一つずつ試してみること。
周囲と情報格差を広げないためにも、少しずつ慣れていきましょう。
孤立を防ぐコミュニケーション力の向上

- LINEやメール、SNSで家族や友人とつながる
- オンラインサロンや趣味のグループにも参加できる
- 「声をかけられる」「話題に乗れる」安心感
「一人暮らしになってから、人と話す機会が減った」
こんな悩みも、デジタルがあればグッと減ります。
私の周囲でも、LINEグループで毎日“おはよう”を送り合う友人たちが増えています。
また、地元の趣味サークルがコロナ禍でオンライン開催に切り替わり、「家から出なくても仲間と話せて楽しい」と好評でした。
“自分の存在を誰かが感じてくれる”
――この安心感が、デジタルコミュニケーションの最大の魅力かもしれません。
デジタルによる健康管理と生活の安心
- 血圧や体温など健康データも自動で記録できる
- オンライン診療や薬の注文で通院負担が軽減
- 家族や医師との情報共有もスムーズ
今や健康管理もデジタルの時代。
私はスマホの健康アプリに毎日の歩数や体重を入力し、“健康意識が高まった”と実感しています。
利用前:平均歩数4,000歩/日
利用後:平均歩数6,500歩/日(2カ月後)
このように、記録を“見える化”することで「あと少し歩こう」「今日は早く寝よう」と自然に意識が変わってきます。
また、持病がある方には、オンライン診療の便利さもおすすめです。
「遠くの病院まで行かなくても、医師と画面越しに話せる」――これも大きな安心材料です。
買い物や家事もデジタルでラクに
- ネットスーパーや宅配で重い荷物も心配無用
- 家電の遠隔操作やスマートスピーカーも活用可能
- 家事の“負担軽減”にもつながる
年齢を重ねると、買い物や家事の負担が気になるものです。
私は最近、ネットスーパーで食料品を注文するようになりました。「重たいお米や水も玄関先まで運んでもらえる」ので、とても助かっています。
また、家電をスマホで操作したり、声で「電気をつけて」と頼むスマートスピーカーも普及してきました。
「やってみたら意外と簡単だった」――そんな声が多いのも納得です。
生活の“困った”を解消するために、デジタルの力をもっと活用したいですね。
詐欺やトラブルに注意!安心して使うためのポイント
- 怪しいメールや電話には絶対に反応しない
- パスワードや個人情報の管理を徹底する
- 困ったときは周囲や専門窓口に相談を
デジタルの便利さの一方で、「詐欺」や「個人情報流出」といったトラブルも増えています。
私も以前、銀行を名乗るメールが届いて驚いたことがありました。
「ちょっと変だな」と思ったら、すぐに家族や詳しい友人に相談する。
また、最近は消費生活センターや自治体でも高齢者向けの無料相談窓口が用意されています。
安全に使うことこそが、デジタル活用の第一歩です。
学び直しと“好奇心”で人生を豊かに

- スマホ教室や地域のパソコン講座でスキルアップ
- わからないことは“今さら”と気にせず質問する
- 好奇心を持つことで、日常がより楽しくなる
私が一番伝えたいのは、「デジタルは年齢に関係なく楽しめるもの」ということ。
今は自治体や携帯ショップ、地域の公民館でも“シニア向けスマホ教室”が盛んです。
私も「今さら聞けない…」と迷っていましたが、いざ参加してみると同年代の仲間と笑いながら学べて、本当に楽しい時間でした。
“好奇心”こそが、人生を明るくする最高のスパイス。
ぜひ、できることから始めてみませんか?
まとめ:デジタル適応力を「今日から」磨こう
今回は「デジタル適応力が高齢者の生活度を左右する」というテーマでお話ししました。
スマホやパソコンに“苦手意識”を持つのは、ごく普通のことです。
それでも、新しいことに一歩踏み出せば、日常はきっと変わります。
・生活の便利さが増す
・孤独感が減り、毎日がちょっと明るくなる
・健康や安心、安心な暮らしにもつながる
――これが、デジタル適応力のもたらす未来です。
あなたも、まずは「興味があること」や「困っていること」からデジタルを活用してみてください。
周りの家族や友人に頼るのも大切な一歩。
一緒に、これからの人生をもっと楽しく、豊かにしていきましょう。
さて、あなたはどんな“デジタルの一歩”を踏み出してみたいですか?
ぜひ、今日からできることにチャレンジしてみてください。


