シニア世代が見つける「生きがい」──毎日が少し楽しくなる日常実践ポイント

人生100年時代、60代からの暮らしをどう彩るか
みなさんは、「生きがい」と聞いてどんなことを思い浮かべますか?
現役を引退したあと、自由な時間は増えるものの、何をして過ごすかが意外と難しい――。私も定年後の“最初の一歩”で戸惑いを感じた一人です。
「これからの毎日、どんな楽しみを見つけていこう?」
そんなふうに考える方が多いのではないでしょうか。
この記事では、シニア世代の“生きがい”の見つけ方と、日常にすぐ取り入れられる3つの実践ポイントをお伝えします。「つながりを広げる」「外出機会」「スマホ・PCに挑戦」。どれも簡単なようで、じつは奥深く、生活に豊かさをもたらしてくれるものです。
私自身や友人の体験も交えながら、「今日からできる生きがいの見つけ方」を丁寧にご紹介します。
つながりを広げる──心の居場所が増えるだけで日々が変わる
- 家族や友人、地域コミュニティとの接点を大切にする
- 新しい仲間や趣味の輪に入ってみる
- 小さな会話やあいさつを習慣にする
「人とのつながり」は、60代以降の生活において思った以上に大きな意味を持ちます。
私の知人で、定年後は家にこもりがちだった方がいました。けれども、地元の囲碁サークルに一度参加したことをきっかけに、毎週顔を合わせる仲間ができ、「今日は〇〇さん来てるかな?」と心が弾む日が増えたそうです。
孤独感を抱えずに済むだけでなく、誰かの役に立つ感覚や、共感し合える瞬間が生きる活力になるのです。
また、最初の一歩はほんの挨拶でも大丈夫。コンビニの店員さんに「ありがとう」と声をかけてみるだけでも、なんだか一日が明るくなります。
「つながり」を意識してみるだけで、世界の見え方が変わる。そんな日常の小さな変化を、あなたもぜひ体験してみてください。
外出機会を意識する──身体も心も動き出す
- 近所の散歩や買い物から始めてみる
- 行きつけの場所やお気に入りスポットをつくる
- たまには“新しい道”や“初めての場所”にもチャレンジ
「外に出るのは面倒」と思いがちですが、一歩踏み出せば景色も気分も変わるものです。
私自身、毎朝のウォーキングを日課にしていますが、道ばたの花や季節の変化に気づくたびに「今日もいい一日が始まりそうだ」と前向きな気持ちになります。
また、ちょっとした用事でコンビニに出かけるだけでも、誰かと顔を合わせて挨拶をする。それだけで心のハードルがぐっと下がります。
「決まった場所」だけでなく、あえて違うルートを歩いてみる、新しいお店に入ってみる――そんな小さな冒険も、日々の刺激になります。
体を動かせば健康面でもメリットが多く、外出習慣がある人ほど要介護リスクが減るというデータも。
(下記の表をご覧ください)
| 外出頻度 | 要介護リスク(%) |
|---|---|
| 週5回以上 | 7.5 |
| 週2~4回 | 14.8 |
| 週1回未満 | 26.2 |
(※厚生労働省「高齢者生活実態調査」より)
日常の外出習慣が健康寿命をのばすカギ。
「今日は天気がいいから散歩しよう」その一歩が、心身の若さをキープする秘訣です。
スマホ・PCに挑戦する──デジタルが生きがいの“新しい扉”を開く
- 初心者向け講座やサロンを活用する
- 孫や家族とLINEやメールを使ってみる
- 写真・動画で日々の記録や発信に挑戦する
スマートフォンやパソコンは、今やシニア世代にとっても**「生きがいを広げる道具」です。
「デジタルは苦手」と感じる方も多いですが、近年は市民講座や図書館でシニア向けのスマホ教室**が充実しています。
実際、スマホデビューした友人は「孫とテレビ電話ができるようになって、顔を見るのが日々の楽しみ」だと嬉しそうに話してくれました。
また、趣味の写真をSNSに投稿したり、料理のレシピ動画を見てチャレンジしたり――新しい楽しみ方が無限に広がります。
最初は「ちょっと触ってみる」だけでOK。
デジタルの世界は、シニアにとっても大きな“生きがいのタネ”になります。
不安があれば、ぜひ家族や地域のサポートを頼ってみてください。
健康維持のためのちょっとした習慣──毎日を元気に過ごすために
- 毎朝の体操やストレッチを取り入れる
- 食生活の見直しと水分補給
- 睡眠リズムの安定を意識する
「元気だから何でもできる」。
これは当たり前のようでいて、とても大切なことです。
私も60歳を過ぎてから、健康管理の重要さを痛感しています。
無理なく続けられるラジオ体操や、朝の軽いストレッチ。これだけでも「今日も自分の体を動かしている」という安心感が得られます。
食事も「野菜を一品多くする」「水を多めに飲む」など、小さな工夫を積み重ねるだけ。睡眠もできるだけ同じ時間に寝起きすることで、体のリズムが整い、気分もすっきりします。
「若いころは気にしなかったのに…」と思うことも増えますが、自分の体を大切にすることも、生きがいの基盤だと日々感じています。
趣味を見つける・続ける──小さな楽しみが毎日の活力に
- 過去に好きだったことを再開してみる
- 新しい趣味にチャレンジする
- 趣味を通じた仲間づくりを意識する
60代になると、ふと「自分は何が好きだったんだろう?」と思うことがあります。
私自身、若いころにやっていた釣りや将棋を再開したことで、「時間を忘れて夢中になる感覚」が蘇りました。
また、最近は地元の陶芸教室に参加し、未経験の世界に挑戦する楽しさも実感しています。
趣味が見つからない…そんな方は、地域のサークルや体験イベントを覗いてみるのがおすすめ。
気軽に参加できるものが増えていますし、「一人じゃない」という安心感も得られます。
趣味を続けるコツは、「完璧を目指さない」こと。
上手くできなくても、「楽しい」と思えたらそれでOK。
趣味が心の支えになり、日々に彩りを添えてくれます。
地域活動やボランティアへの参加──社会とつながる満足感
- 地域のイベントや清掃活動に参加してみる
- 子どもや若者との交流の場に顔を出す
- 無理のない範囲で“誰かの役に立つ”体験を
「もう社会と関わるのは億劫だな」と感じることもありますが、地域とのつながりは意外な生きがいの源泉になります。
私も地元の公園掃除に参加した際、普段会わない人と話せる機会が増え、「自分もまだまだ誰かの役に立てる」という自信につながりました。
とくに地域の子どもたちや若い世代とふれ合うことで、新しい視点や元気をもらえるのも嬉しいポイントです。
無理せず「できる範囲だけ」でOK。
誰かのために時間を使うことが、自分の生きがいになっていく――そんな実感を、ぜひ味わってみてください。
学び直し・知的好奇心を刺激する──心の若さを保つ習慣

- 新しい知識やスキルを身につけてみる
- 講座やセミナー、オンライン学習を活用
- 図書館・美術館巡りで日々の刺激を受ける
年齢を重ねても、「学び」は終わりません。
実際、シニア向けの市民講座や生涯学習プログラムの受講者数は年々増加しています。
私も市の「スマホ講座」や歴史セミナーに参加していますが、「知る喜び」「新しいことに触れるワクワク感」があります。
また、図書館や美術館に足を運ぶことも、“知的な刺激”になり生活に張りをもたらします。
「難しいことはできない」と思わず、気軽に興味を持った分野から始めてみましょう。
家庭の時間を大切に──家族とのふれ合いが心を癒やす
- 毎日の食事や会話の時間を増やす
- 家族の記念日やイベントを一緒に楽しむ
- 孫や子どもとの触れ合いを積極的に持つ
「家族の時間」は、やはり生きがいの大きな柱。
毎日の夕食を囲むこと、休日に孫と遊ぶこと――そんな時間が、何よりの癒やしになります。
私自身、孫の成長を見守ることがこの上ない楽しみですし、家族のイベントを一緒に準備することで「自分が家族の一員だ」という実感が強くなります。
小さな「ありがとう」を伝えるだけでも、家庭の雰囲気があたたかくなる。
家族の中での役割や存在意義を感じることが、生きがいの根本になるのではないでしょうか。
無理せず「マイペース」を大事にする──自分らしいリズムで毎日を楽しむ
- 予定を詰め込みすぎず、余白をつくる
- 「今日は何もしない日」も肯定する
- 気分に合わせて好きなことを選ぶ
現役時代は「忙しくなければいけない」と思いがちでしたが、シニア世代には“余白”が必要です。
「今日はゆっくり本を読む」「ベランダでコーヒーを飲むだけ」――それだけでも充実した一日になります。
自分にプレッシャーをかけすぎず、「できるときにできることをやる」。
これが60代からの生きがいを長続きさせるコツです。
私も「無理せず続ける」ことで、毎日が少しずつ楽しくなりました。
心のケアと前向きな気持ち──小さな“ありがとう”を重ねて
- 毎日の感謝や喜びを書き留めてみる
- 小さな「できた」を自分で認める
- 困ったときは家族や仲間に相談する
心の健康も、生きがいを感じるうえでとても大切です。
私は毎晩「今日よかったこと」をノートに3つ書き出す習慣を続けています。
「散歩できれいな花を見つけた」「久しぶりに友人と電話で話した」――小さな幸せを積み重ねるだけで、心が温かく、前向きになれるのです。
悩みごとがあれば、一人で抱え込まず、家族や仲間に頼ってみる勇気も大事。
助け合いの気持ちがあれば、不安や孤独もやわらぎます。
まとめ──今日から始める“小さな生きがい”探し
人生の後半戦、まだまだ新しい出会いや発見に満ちています。
「つながり」「外出」「デジタル」――どれも大きな一歩ではなく、最初は小さな行動で十分です。
これまでご紹介した実践ポイントをぜひ「ひとつだけでも」今日から始めてみてください。
「自分らしい生きがい」を見つけることは、日々の満足感や健康寿命を大きくのばすことにつながります。
あなたは、明日どんな“生きがいの種”を見つけたいですか?
さあ、ご一緒に新しい一歩を踏み出してみませんか。





