転職を決意したのは、40代半ば
その時は、転職なんて全く考えていませんでした。
誘われるがまま、転職をしてしまいました。
以前働いていた会社は、労働環境も悪くなく、給料もまあまあだったのにも関わらず、転職してしまいました。
誘われたことと、ある程度の条件を出してもらったことで、ついつい有頂天になってしまいました。
結果、家族にも迷惑をかけ、自分自身も目的をすっかり見失ってしまうことになりました。
その転職時、私と同様に、某食品会社の部長さんも一緒に、ヘッドハンティングをされたようで、同時に中途採用で入社しました。
その方は、とても優しく、以前は商品加工工場で仕事をされている方でした。それにも増して機械的な知識や技術も豊富で、私とは少し経路の違う職種を歩んできたようです。
お互い、転職してきて、新しい会社で頑張ろうと励ましあって、仕事をしていました。
私は、新たな分野での活躍を期待されていましたが、いまいち要領がつかめずに、四苦八苦している時、彼は、得意の技術をいかして、中古の機械を整備したり、メンテナンスをしたりと活躍する場がありました。
彼は、生き生きと仕事をしているようでした。
私は、相変わらず、四苦八苦していたので、とうとう彼を残して、先に退職することとになったのです。
私が退職して、もうすでに2年近く年月がたっていますが、その後の彼の状況が知りたくて、メールで、連絡をとってみました。
彼から帰ってきたメールには、「退職」の文字が書いてありました。
私がやめて、1年後くらいに彼もなぜか、その会社を退職していたのです。
あれだけ、生き生きと仕事をしてたのに、なぜ彼はやめてしまったのでしょうか。
彼もまた、転職で失敗したのです。
私が退職し、工場での加工食品の製造が忙しく、しばしば工場の職員として借り出されるようになったそうです。しかも朝早くから、夜遅くまで、時には、深夜まで工場に入りっぱなしで作業をしていたようです。
そんな生活から、抜け出したく会社を辞める決意をし、社長にその旨を伝えると、今度は、社長からのプレッシャー(「辞めるな」「今やめてどうする」などもっとひどいことをぼろくそに言われたそうです)、がすごくすぐには辞めることはできなったそうです。
退職するに当たり、半年ほど時間を費やし、ようやく退職することができたようです。
その間にも、会社の中枢を担っていた数人も辞め、最後には、社長自らも工場に入り、作業をしなくてはならなくなったようです。
人が辞めていく会社には、やっぱり何か原因があるのでしょうね。
この話を聞き、この会社を早々に退職していて「正解」だったと思いました。なんだか今までは、「他の人はみんなあの会社で頑張っているのに、自分だけさっさと退職」てしまい、申し訳ないのと自分自身の不甲斐なさを感じていた」のですが、彼の話を聞き、なんだか胸につかえていたものが、スーッと楽になったような気がしました。
転職するといろんな社長とも出会うし、いろんな会社、組織も見ることができます。自分にとって、合う会わないも当然ありますが、いい会社ばかりではないということを学んだ「アラフィフ転職話」でした。